とある元SEの思考を探る

ひょんなことからとあるICT企業ではたらくことになったなんちゃって元SEがしたためるブログ。主に、政治・経済・社会問題・日常の出来事について発信していきます。お読みいただけたら、感動にむせび泣くほど嬉しいです。よろしくお願いします。


大学休学費問題

日本女子大の卒業生が書いたブログが端を発し、同大学の休学費が高すぎる問題が話題になっています。Yahooニュースのトップにも出てくるぐらいになりました。

www.manazooooo.com

この話題は、私のSNSのタイムラインに日本女子大生(なぜか同い年)がいるので、それで知りました。

 

私も、大学ではないですが、中学時代に学校に対して直訴したことがあります。

それは自転車通学問題。

私の地区は中学校からそれなりの距離があり、もう少し遠ければ自転車通学になるという距離でした。しかし、徒歩通学は徒歩通学です。

当初、どこかで線引きをしなければいけないから、仕方がないことだと思っていました。ところがあるとき、その考え方が変わりました。それは課外学習でセミナーハウスに行った時のことです。セミナーハウスは、学校から少し離れたところにあり、集団で歩いて行きました。もちろん学区内にあるのでその近くに住んでいる生徒はいます。私は、セミナーハウスに着いた時、家よりは近いと思ったので、このあたりに住む友達に、このあたりはまだ徒歩通学だよねと聞きました。しかし、実際は自転車通学。

 

私は驚愕しました。

 

私が朝早く起きて頑張って徒歩通学しているのに、私の家よりも近いところから自転車通学なのです。

もう少し聞くとその付近は以前不審者が出て安全のために自転車通学になったということだそうです。

確かにそれは納得です。安全は第一です。

ただ、私はその対策は不十分だと思ったのです。その場所で不審者が出たのであれば、その地区よりも遠いい私の家のある地区も不審者が出る可能性があるだろうと。だとしたら、新たに自転車通学にする地区よりも距離が長い地域はすべて自転車通学にするべきだと。

確かにまだ不審者は出ていないかもしれない。しかし、ことが起こってからでは遅い。

だからこそ自転車通学にすべきであると。

私は2年の頃から主張をし始め、生徒会役員、生徒会担当の先生、教頭先生などに直訴。しかし私の地区は自転車通学になりませんでした。

風向きが変わったのは、3年になって教頭先生が変わってから。教頭先生は私のクラスの社会の担当であり、授業スキルはともかく、人柄はいい先生でした。

3年の時は主だった活動はしていなかったものの、2年の頃の私の活動が耳に入ったからか、なんと3年の途中から私は自転車通学になりました。私の地区の生徒にとっては悲願でした。(人数も少ないし、中学なんて3年で終わってしまうのだけれども)

 

そこで私が思ったのは、組織というのはトップ次第で変わるのだということです。

何度言っても暖簾に腕押しで何のアクションもとられなかったのが教頭先生が変わった瞬間動き出したのです。

 

日本女子大の休学費問題が世に知られるようになった時、私が思い出したのは中学時代の体験でした。

ただし、私は、両手を上げて日本女子大の休学費減額に賛成をしません。

なぜなら、私の中学は公立ですが、日本女子大は私立です。発起人の1人である広岡浅子を題材にしたドラマになるくらいの大学です。であれば創始者や発起人の理念があるはずです。休学費を減額して休学させることが彼らの意図するところであるのかどうかは十分に考慮しなければいけません。世界一周をしたいのであれば、例えばそれを論文にして発表することで単位を与えるといった代替案もあります。様々なことを考慮に入れる必要があります。

問題を短絡的に見れば、休学費が高いことを知らないまま入学した学生が、思いつきで休学しようと思った段階で休学費に気づき、大学に対して駄々をこねているというように見えるのです。

ただの無計画が招いた出費というのは社会に出ればたくさんあります。携帯電話の購入時に登録したコンテンツサービスを無料期間が過ぎても解約し忘れ、何万も取られたなんて経験がある人もいるでしょう。

それに近いように見えます。

無料で休学したければ国立大学に行けば良い。日本女子大学でしか学べないことがどのくらいあるのかわかりませんが、他の大学でも学べることの方が多いのではないでしょうか。

 

ただし、今回の件で日本女子大学の休学費用が高額であることを知り入学志望者が減り、大学の経営に打撃を与えるとなるのであれば、大学側も休学費の減額に踏み切るでしょう。休学費の減額は多くの学生にとってはプラスの材料ですから、こうした大学を変えていこうとする姿勢はとても良いことだと思います。それで、愛する自分の大学の後輩が幸せになってくれるのであれば、自分の在籍する期間では実現しなくても大変意義のあることです。

私は自分の属する組織に疑問を抱くのであれば、どんどん主張していって変えていけることは変えていくべきだと思います。私はそうやって生きていきました。とてもしんどいですが、やってもやらなくてもストレスなのですから、やってしまおうと思って生きています。

 

若者の気概。とても大切だと思います。

乃木坂46橋本奈々未さん卒業&引退に思う

乃木坂46の橋本奈々未さん(以下ななみん)が卒業&引退をするという発表があった。

news.livedoor.com

私はななみんのファンでもないのだが、仕事の関係でななみんと絡むことが多い。たとえば、GitHubでPullRequestを作ってruby styleguideに沿わないとななみんから暖かいメッセージがとぶ。

 

それはともかく、今回のななみんお引退には考えさせられるものがあった。引退の理由の一つに「実家の借金返済が終わったこと」などが挙げられるという。

ななみんの魅力の一つは、こうした影の側面があるところだ。北海道から美大入学のために上京してきても生活苦で、ロケ弁が食べられると思ってオーディションに応募したという話はファンの中では有名だ。

 

そういう意味で、ななみんがアイドルたる所以は他のアイドルとは違う。生きるためにアイドルになったのである。

 

こうした美談を美談のままで終わらせてはいけない。

ななみんはあくまで氷山の一角であると。そして、そのほとんどはななみんのように芸能界で活躍できるひとばかりではない。

ななみんの救いはきちんとした教育が受けれたことであろう。家庭に借金があるとはいえ、テレビを通してのななみんの立ち振る舞いは一定の教養があるからこそできることである。また、親の遺伝的な影響も良かったのであろう。

多くの子どもたちは容姿にも恵まれず、まともな教育も受けれないまま貧困に陥っていく。そうした女子が辿り着くのが性産業である。華やかな芸能界とは違う。また男子の場合は、危険な職場に送られることもあるという。その辺りは鈴木大介氏の著書に詳しい。

ななみんが芸能界で成功した影には貧困がありその背後には、同様の貧困で苦しんでいる人たちがたくさんいることを決して忘れてはいけない。そしてその一方で税金で悠々自適な生活を送っている人がいるということも。

 

そして、私を始め、恵まれた環境にある人は、この生まれながらにして持つ格差のある世の中をどうしていくのが良いのか、考えなければいいけないと思う。

ドロップアウトしても生きていける

ようやくネットワークスペシャリストの試験が終わった。最近はその勉強で土日はつぶれていた。結果は多分無理だろうけれども、一旦一区切りはついた。

さて、私が仕事をよそ目にネットワークスペシャリストの勉強をしている間に、電通の女性新入社員の死が労災認定されたというニュースが日本中を駆け巡った。

www.huffingtonpost.jp

彼女は東大卒で電通に入社したというエリートだそうだ。

理文は違えども私も彼女と同じ大学を卒業している身として感じることは、東大生が会社に入るということは多大なプレッシャーだということだ。

東大生なんだからこんなことできて当たり前 

と思われるし、ちょっとできなかったら

東大生は勉強はできても使えない 

と思われてしまうから、今まで他の誰よりもできてきた彼女・彼らは仕事を一生懸命頑張ってしまう。

特に会社に入れば、周りには何年もその会社に在籍している先輩社員がいるわけだ。であれば、仕事に関してはたとえ東大卒でも新入社員よりもできて当たり前。誰しも1年目から完璧にできたわけでもないのに、たかだか数年先に入社して仕事に慣れているというだけで新入社員を見下してパワハラモラハラを平気で行う。

そういう会社はそういう会社を好んでいく人以外は行かないほうがいい。

入社してすぐ辞めるのだってありだ。

すぐ辞めたら

これだから最近の若いものは

とか、

親を悲しませたくない 

そういう気持ちになるかも知れないが、そんな他人のことを考えても死んでしまったらおしまいだ。死んでしまうことの方がよっぽど親を悲しませることになる。

 

私は、1年と4ヶ月で新卒で入社した会社を辞めた。関係会社で10万人を超える歴史ある大企業だった。その会社を辞めて転職したのは従業員100人にも満たない会社では薄給であったがそれでも私は生きている。

電通という就職で花形企業で精神的に追い込まれるよりも、名もなき小さな会社で生きる方がよっぽど幸福だと思う。

ちなみに私は、またさらに小さな会社に移ることになった。私の友達は大手製薬会社や官公庁、JAXA、世界的自動車メーカーの中央研究所などに努める人がぞろぞろいる。そうしたエリート街道ど真ん中を進む東大生から見ればドロップアウトした負け組と思われるであろう。そこで輝ける人はそこで輝けばいいし、そこで辛い思いをするのなら、早く見切りをつけたほうがいい。

 

生きていれば可能性はまだ繋がる。

 

だから私は、人生の目標を生きることにしている。

 

東大を卒業して大企業に入りながらも早々にドロップアウトしたからこそそう思う。

 

追伸:私がよく後輩に言ったり、新しく入ってきた人に言うこと。仕事なんてまじめにやっちゃダメだと。適度に手を抜かなければいけない。先輩のいうことを真面目に受け止めちゃいけない。ただ威張りたいだけかも知れない。自分の思う道をすすめばいい。