とある元SEの思考を探る

ひょんなことからとあるICT企業ではたらくことになったなんちゃって元SEがしたためるブログ。主に、政治・経済・社会問題・日常の出来事について発信していきます。お読みいただけたら、感動にむせび泣くほど嬉しいです。よろしくお願いします。


英語が嫌いだ

5月からオンライン英会話を始めました。

そして、それも続いて五ヶ月目。

毎日リスニングして、文章を読んで、講師のような人と会話して。

そして、仕事でもドイツ人やベトナム人と英語でコミュニケーションをとらなければいけないので、毎日英語を使っていますが、一向に上手くなる気がしません。

 

百歩譲って書き言葉で明確に質問と回答が用意されている場合はなんとかなります。しかし、そんなのは大学を卒業した人なら誰でもできることです。価値はありません。

 

英語でコミュニケーションをとる際大きな壁は2つあると思います。

 

一つ目は相手が言っていることを文字通り理解すること。

二つ目は相手が言っていること以上のこと、言外のことを慮ることです。

 

一つ目からして私に英語を嫌いにさせる要素があります。

英語を喋る人はたくさんいます。母国語が英語とは限りません。

母国語が英語であったとしても、オーストラリアとイギリスとアメリカでは発音が違います。アメリカの人種も様々ですからそのなかでも違います。

例えば、ニュージランド人はconcentration campのcampのところをケィンプと発音していました。そのときはconcentrationという枕文字があったので、辞書で引いてなんとか意味が伝わりましたが、いきなりケィンプと発音されてもわかりません。

英語の中でもよく出てくるeitherもイギリスではアイザー、アメリカではイーザーと発音します。こんなのがザラにあるわけです。

 

また国によっても全然違います。私の個人的な経験では、ドイツ人が英語との距離感が近い母国語にもかかわらず一番よくわかりません。卒業旅行でミュンヘンをドイツ人に案内してもらったときもわかりませんでしたし、今仕事でドイツ人と英語を喋るときもわかりません。。batchのことをベッチと発音したり、modelのことをモーダルと発音してきます。modalとの違いが分かりません(泣。

 

インド英語もなかなか厳しかったです。

ベトナム人の英語もまったくわかりませんでした。

アメリカでも南部から来たと思われる人は厳しかったです。

 

ちなみに一番理解できて、綺麗だなと思ったのはニューヨークに住んでいる人でした。「なんかすげー言ってることわかるんだけど!!!」という感じでした。

 

日本語は英語からの言語距離が遠い言語の一つであると言われます。ドイツ人やフランス人が英語を学ぶよりもよっぽど習得のハードルが高いです。その上各国の訛りで英語を話されたら理解できるわけがありません。

 

まだまだ日本人も英語の発音を向上させていかなければなりませんが、英語が母国語である人たちの間でも歴然として、発音に違いがあります。個人的にはまずはここから統一して欲しいです。

英語圏の人たちがそれぞれの国で独自に英語の発音をするものだから、せっかく学校で英語を習っても発音が違うからわからないということが往々にしてあります。

なぜ英語圏の人たちは、伝わるように喋ってくれないのでしょうか。少なくとも自分の国以外で仕事をするときは、母国訛りの英語は捨て欲しいです。

日本人だって、東北の人が東京に来ると一生懸命訛りを矯正しようとします。東京に来ても訛りを直さないのは関西人ぐらいなものです。それは、単なる傲慢に過ぎないと思います。

こんなんで英語が好きになれるわけがありません。

 

そして二つ目です。

私たちは、日本語で会話するときは、相手の言葉そのものに加え、言外の意味を汲み取ろうとします。その人が言っていることの真意をしってこそその人が言いたいことが理解できるからです。これは日本語でもなかなか難しいことだと思いますが、母国語では無い英語ではもっと難しいことになります。

 

それができなければ英語でコミュニケーションする意味はありません。通訳を介した方がましです。英語でコミュニケーションをとるときの2つ目の大きな壁はここだと思います。

日本語であっても伝えたいことが上手く伝わらないことは多々あります。会話の中で、「それってこういうこと?」「いや、・・」といったラリーを何回か挟むことでお互いの真意を知っていきます。外国語である英語では、言語表現が未熟であるため、それが非常に難しいです。

私の会社にもカナダに数年すんでおり、英語ができるサポート業務の日本人はいるのですが、それでも複雑な事象を英語で伝えることは難しいそうです。

以前、サポートからエンジニアに対する問い合わせを件のドイツ人にお願いしたいということがありましたが、「私でも複雑な案件を英語で伝えるのは難しいからやめて欲しい」と言われました。それだけ日本人が英語をしゃべるのは難しいということです。

 

我々は普段からこうした高度なコミュニケーションをとりながら生活しています。英語になった瞬間、これが難しくなります。

私は、コミュニケーションの真髄は言外にあると思っています。私よりはるかに英語のできる人でもそれができないのですから、私がそれをできるようになることは極めて困難であると言えるでしょう。

だから英語が嫌いなのです。

 

オンライン英会話で「なぜあなたは英語を学ぶことが好きなの?」と聞かれました。わざわざプライベートな時間に英語をしゃべろうというのですから、英語好きと勘違いされたのでしょう。そしてはっきり言いました。

「英語なんて嫌いなんですよ私は。だけれども今の世の中、英語なんて基本的なスキルの一つでしかない。英語ができるのは当たり前。だから勉強している」と答えました。

 

要はさっさとほんやくコンニャクが発明されればいいだけの話なのです。