とある元SEの思考を探る

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2016年参院選。投票したい候補者がいない。

先週の水曜日に参議院選挙が公示された。

私はここ数年、選挙があれば何らかの形で関わってきた。

2012年の衆院選、2013年の都議選、参院選、2014年の都知事選、衆院選2015年の大阪住民投票などだ。

しかし、社会人3年目になり、選挙を手伝う余裕もなくなり、そしてとりわけ応援したい候補もいないので、近年はほとんどお手伝いはしていない。

今回の参院選に関しても選挙に関しては、投票以外の活動はとらないつもりでいる。

しかし、久しぶりに投票したい候補が誰もいない選挙となってしまった。

 

その責任はひとえに第三極と呼ばれた人たちにあると思う。

 

私は、2013年ごろまではみんなの党を支持していた。一時期は党員だった。

しかし、2013年に柿沢議員が離党、江田議員の更迭、離党などにより、みんなの党に大いなる不信感をもち、私は1年間の党員更新を待たずに離党した。それ以来、特定の政党の支持はしていない。

2012年の自民党が政権を奪還した衆議院選挙の直前、大阪維新の会みんなの党は合併しようとしていた。大阪では維新、関東ではみんなの党が一定の地盤があったので、その棲み分けをしようとしていた。

しかし、大阪維新の会みんなの党合流は決裂。

大阪維新の会は、東京での勢力を一定程度確保するため、石原慎太郎率いる太陽の党と合流し、日本維新の会を結成した。

日本維新の会は東京では次々とみんなの党候補者に対して対抗馬を出し、共倒れ。

比較的政策の近い2党はお互いを潰し合うことになってしまった。

私は、いまでもこの2党がこのとき合流していれば今のような体たらくな野党にはなっていなかったと思う。本当に惜しいチャンスを逃した。

それから4年、その大阪維新の会と決裂した渡辺よしみ氏が今度はおおさか維新の会で比例代表候補として出馬した。なぜあの時合流しなかったのに、衆院選で落選するや否や今度は当選の可能性があると判断したのかおおさか維新の会から立候補するというのは、私は本当に情けないと思う。

そして、おおさか維新の会も2012年合流を止めた渡辺よしみ氏を渡辺票が欲しいがためだけに候補者とするのもはなはだ節操がない。

昔支持していたみんなの党党首を、今は支持できない。立場によってころころ態度を変え、過去のことを棚に置いて他党から立候補するその神経は私はどうかなと思う。

 

一方で民進党

この党は、民主党と、維新の党の旧結いの党(江田派の人たちがみんなの党を離党して結成)系の人たちが合流してできた政党だ。旧結いの党系の人数は少ないので大部分は旧民主党の人々と言って良いだろう。

この合流にもはなはだ疑問だ。

そもそも、民主党というのは消費増税を推進してきた政党である。それに対し、結いの党は、みんなの党時代から一貫して消費増税の凍結を訴えてきた。

財政政策だけでなく金融政策に関しても違う。民主党時代は、金融引き締めを積極的に推進し、1ドル70円台の超円高とデフレを容認してきた。一方結いの党は、みんなの党時代から一貫して金融緩和による超円高の是正、デフレ脱却を主張してきた。少し古いが、詳しくは、みんなの党から結いの党、維新の党を経て民進党に所属している落合衆議院議員の政策ページをご覧いただきたい。

マクロ経済政策をみても旧民主党と旧結いの党は全く違う政策だった。

(補足だが、民主党にも金融緩和によるデフレ脱却を訴えている議員はいる。金子洋一参議院議員宮崎岳志衆議院議員などだ。しかし、野田佳彦氏をはじめとした主流派は民主党政権を見ればわかるように消費増税容認、金融緩和反対派の人たちだ)

 

なぜ、このように政策が異なる2党が合流することができるのか。私にはまったく理解ができない。

加えて、民進党の副代表をやっている江田憲司氏。彼は、民主党政権時代、あれほどまでに岡田氏に対して批判をしていた。江田氏と岡田氏は同じ経産省出身で年次も近く、古くからの知り合い。ともに東大法学部出身のエリートだ。岡田氏のことをよく知っているからこそ批判できた。

その江田氏と岡田氏が同じ党になるなんて、政界は一寸先は闇とはいうが、これまた節操もない。しかも選挙前の合流とあって、選挙対策のためと言っても全く的外れではないと思う。

 

政党というのは、選挙があると結束する。

たとえばみんなの党の内紛が激化したのは2013年の参院選のあとだ。

維新の党がおおさか系と結い系で分裂したのも2015年の住民投票のあと。

彼らは選挙という一点でのみかろうじて繋がっていられる。

私の見立てでは、おそらく、民進党を含め野党議員はまた離れたりくっついたりといったことを繰り返すだろう。

 

政策は急進的には実現できない。急がばまわれという諺がある。急いては事を仕損じるという諺もある。

この言葉をもう一度思い出して、政治家には地道に活動をしていってほしい。

 

 

改めて、今回の参議院選挙は私にとって、全くもって理解できない状況なのである。

この中から選べというのであろうか。本当に悩ましい。

最近熟睡ができていないが、その理由の一つが参院選である気がする。

 

東京選挙区は今回から6人が当選となり、1人増えた。しかも、東京選挙区というのは毎年1人、ダークホース的な候補者が当選する。

2007年には無所属で出馬した川田龍平氏(現民進党)が当選。2010年は松田公太氏(みんなの党→元気)、2013年は山本太郎(当時無所属、現生活の党と山本太郎となかまたち)などである。

民主党も2名以上立候補者を出しているし、改革、おおさか維新、怒り、こころなども候補者を出している。無所属の元衆議院議員も立候補している。今年も誰かがダークホース的な形で当選するのかもしれない。

しかし、誰1人としてこの人だという候補者は私には見当たらない。

 

投票日は7月10日。まだ2週間ぐらいある。それまでには決めることになると思うが、こんな状況を作ってしまった、第三極と呼ばれた人たちには猛省をお願いしたい。

そして、同じ過ちを繰り返さないよう、お互いに譲れるところは譲り、一番大事なことは何なのかを考え、それを実現するために、急ぐ必要はないので着実に政策を実現していってほしいと思う。

 

(追記)苦心の末、投票者を決めました

 

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