とある元SEの思考を探る

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野球好きが伝えたいWBCの名場面3選

ふと思い出すWBCワールドベースボールクラシック

今回は、野球好きが選ぶ、WBCの名場面を3つ紹介したいと思います。

3位 2006年3月18日準決勝対韓国戦 7回表 代打福留

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韓国との試合はいつも緊張感のある試合が多い。この日もランナーは出すものの、6回終わって両チームとも無得点。
7回からは、メジャーリーガーの右投げサイドスロー金投手。先頭バッターの松中がライトオーバーのツーベースで出塁。続く多村は三振で凡退して、バッターは好打者の今江。

ここで王監督は勝負に出た。好打者今江に代えて今大会19打数2安打と不調の福留を起用。右投手に対して左打者を当てるのはセオリーとは言え、不調の福留をここで起用する王監督の采配には日本中がびっくりしたのではないだろうか。

当時テレビで見ていた私も、ここで代打とは思いもよらなかった。WBCには、日本球界でも屈指の打者が名をそろえる。今江もシーズン中なら代打はあり得ない。そこに代打福留。

しかし、バッターボックスに入った福留を見た瞬間、私は、これはいけるんじゃないかと思った。福留は右投げサイドスローを大得意とする。私は中日ファンなので、ルーキーのころから福留を見てきた。この場面、なんかいける気がした。

結果。ライトオーバーのツーランホームラン。日本は、欲しかった先制点を代打福留で手に入れた。

王監督の采配がドンピシャ的中したのだ。当時、王監督は、ホークスの監督をしていたが、福留はホークスの選手ではない。パリーグセリーグでリーグも違う。あの手の投手に福留が強いと言うことを見越しての代打起用だったのだと思う。

やっぱり王監督だ。

 

2位 2009年3月23日決勝対韓国戦 延長10回表 イチロー

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この場面はニュースでも何度も流れたので、覚えている人も多いだろう。2009年のWBC、決勝でのことだ。
先発岩隈が7回2/3を2失点。3ー2で日本のリードで迎えた9回裏。抑えはダルビッシュ。最後の最後、総力戦だ。しかし、1アウトから、ダルビッシュが2者連続で四球を与えてしまう。続く秋信守は三振に押さえたものの、李机浩にレフト前ヒットを打たれて追いつかれてしまう。なんとか次の打者は三振にとり、試合は延長戦へ。
10回裏。先頭の内川がライト前ヒットで出塁。6回から代打で出場している稲葉が送りバントを決めて1アウト2塁。岩村もレフト前ヒットで1アウト1、3塁。片岡の代打川崎はショートフライに倒れて2アウト。先頭バッターのイチローに打順が回ってきた。

初球。外角に外れてボール。
2球目。逆球だが内角低めに決まってストライク。この間に岩村はセカンドに向かう。バッテリーはバッター勝負。キャッチャーは2塁には投げない。
3球目。外角の球をカットしてファール。追い込まれる。
4球目。低めの球。ファール。
5球目。ワンバウンドしようかというボール球に手を出しファール。
6球目。高めのつり球。スイングしてファール。粘るイチロー
7球目。外角に大きく外れてボール。2ー2の平行カウント。
8球目。やや外よりの直球。高さは甘い。イチロー見逃さずにセンター前ヒット!!3塁ランナーはホームイン。2塁ランナーも3塁を蹴ってホームイン!日本、2点の勝ち越し!!手をたたく原監督。すました顔のイチローイチローは送球の間に2塁へ。

このとき、私は、勝負をしてくれた韓国ベンチに恐れ入った。あの場面。すでに2安打しているイチローに対して敬遠という選択肢はあったはず。それでも韓国はイチローとの勝負を選んだ。
あとから聞くと、韓国の監督は敬遠のサイン。しかし、それを伝える投手コーチが敬遠を握りつぶしたのだという。投手コーチは、イチローと勝負しなければ、イチローを抑えなければ、勝利は無いと思ったという。そして、イチローを押さえれるのも、今マウンド上にいる林昌勇しかなかったと思ったそうだ。
投手コーチがサインを握りつぶしたというのもすごいが、監督も、8球あったのだから、敬遠をするなら、いくらでもチャンスはあったはずだ。
初球で打たれたならまだしも、8球粘ってのタイムリー。イチローとの勝負は、韓国ベンチの総意とも言えるだろう。監督も敬遠のサインを出しておきながら、握りつぶされても、反論せず流したことから、迷っていたんだと思う。選手としてなら、イチローと勝負したいと思ったのかもしれない。

イチローと勝負してくれた韓国にも感謝だし、タイムリーを打ったイチローはさすがとしか言いようがない。

 

1位 2013年3月8日予選第2ラウンド台湾戦 井端

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今大会、なかなか調子があがらない日本代表。この日も7回を終わって2ー0で台湾にリードを許す展開も、8回表に阿部、坂本のタイムリーで同点に追いつく。
しかし8回裏田中将が周思斉にタイムリーを打たれ勝ち越され、なおも無死1-3塁。
山本監督は田中に代えて絶対的なセットアッパー山口。
無死1-3塁は、ゲッツーでも失点、外野フライでも失点、スクイズでも失点するという非常に失点の可能性が高い場面である。
しかし山口は6番、7番ショートゴロ、ショートフライに抑え、沢村にスイッチ。沢村も8番バッターをサードゴロで抑え田中将の作ったピンチをなんとかしのぐ。
さすが、巨人の誇る鉄壁投手陣。

9回表。
8番稲葉が倒れ、9番鳥谷。四球で出塁。1死1塁。
1番長野はセンターフライで2アウト。あと1アウトで試合終了。

そしてバッターは井端。
中日ではおなじみのテーマソングが東京ドーム中から聞こえる。
1球牽制をはさんで井端に対する1球目。ストライク。
1塁ランナー鳥谷。走った!
キャッチャー2塁へ送球。セーフ!!
1点ビハインドのこの場面。アウトになったら即試合終了。絶体絶命。
その場面で盗塁する鳥谷。なんという精神力なのだろうか。
ただ、バッターは勝負強い井端。この日2安打。
井端の次は、これまたこの日2安打の内川。
マウンドには好投手陳鴻文。2者連続でヒットはなかなか難しい。
鳥谷はワンヒットで帰還できる道を選んだ。
長野の打席でピッチャーのモーションを読んでいたというのもあるだろう。
それでもこの場面で走るのは勇気がいる。

井端に対する2球目はスライダー。ボール。
3球目。外角高めの直球。空振り。1ボール2ストライク。追い込まれる井端。
4球目。ストレート。低め。ボール。
百戦錬磨の井端。
5球目。内角のストレート。詰まりながらも、腕をたたんでショートの頭を超える値千金のタイムリーヒット!!
執念の一振り。
試合は振り出しに戻る。

この年、井端はWBCにかけていた。
中日は、2004年から2011年にかけての落合監督時代、毎年のように、優勝争いに食い込み、毎年のように日本シリーズクライマックスシリーズなどのポストシーズンに進出。緊張感のある戦いが続いていた。
しかし、2012年に高木守監督に交替。当初は落合政権の遺産で首位に立つも、次第に高木監督の監督としての手腕の無さが露呈され、クライマックスシリーズに出るも、敗退。日本シリーズには出場できなかった。さらにオフにはブランコやネルソン、ソトがそろって横浜に移籍。2013年の優勝は絶望的となった。
井端にとっては、それをうすうす感じていたのだろう。2013年はチームの優勝よりも、WBCだと。だからこそ、WBCに全精力を注いだ。

結果、井端は東京ラウンドのMVPを獲得。大会通してもDHのベストナインとして選出され、井端は、世界最強のDHとなった。

2013年のシーズンは、WBCでの活躍が嘘のように不振が続き、100試合出場、打率は.236となった。そして、11月、戦力外通告を言い渡される。

井端は、優勝する気がない高木監督のもとにいてもしょうがないと思ったのではないだろうか。
そして、中日にとっても、井端の存在は厄介だった。名手井端の存在で、若手を起用する機会がなかなかない。井端を超える選手はそうそう現れない。井端がいれば井端を使うしかなくなる。
そういう意味での戦力外。しかも、中日はちょうど戦力がそろっていない時期でもある。谷繁兼任監督や和田、山本昌の記録がかかっている年でもある。長い目でみても、少し戦力ダウンしても良い時期だという判断があったのかもしれない。

 

WBCはそんな井端の転機となった大会だったのかもしれない。

 

以上、WBCの名場面3選でした。

私が愛知出身だからか、中日の選手や、愛知出身の選手ばかり選んでしまいましたが、個人的には、自信をもっておすすめできる名場面です。是非ご覧ください。