とある元SEの思考を探る

ひょんなことからとあるICT企業ではたらくことになったなんちゃって元SEがしたためるブログ。主に、政治・経済・社会問題・日常の出来事について発信していきます。お読みいただけたら、感動にむせび泣くほど嬉しいです。よろしくお願いします。


選挙で勝つためにやること

統一地方選前半戦真っ只中ですね。いよいよ今度の日曜日(4月12日)には投開票が行われます。

というわけで、私が3年間の選挙経験を経て、選挙で勝つためには何をすれば良いかを書いてみたいと思います!

遅きに失した感もありますが。。

政治団体の届出とかは終わってる前提です。

対象選挙区としてはわりと都市部の選挙区です。田舎の選挙はやったことが無いので。

対象候補者としては、大政党におんぶにだっこの候補者ではなく、企業団体献金を受け取らず、地元の皆様のボランティアとカンパのみで活動をしている方です。

 

1.選挙は選挙戦始まる前に決まっている

選挙は選挙期間中にできることは限られています。運動員の人数も限られています。配ることのビラにも制限があります。なので、選挙期間に入る前の政治活動期間中にいかに活動できるかが重要です。選挙の大きさにもよりますが、半年ぐらい前からは仕事を辞めて活動を開始した方がいいと思います。遅くてもできれば3か月前、統一地方選は4月なので、年明けぐらいからは活動を開始します。

 

2.活動の種類

できることといっても、やることは4つしかありません。

2-1.街頭演説(駅頭、辻立ち、朝立ち、夕立ちなど)

2-2.ポスティング

2-3.ポスター

2-4.電話かけ

まず、最初の3つについて少し説明します。(最初書いたとき、電話かけ忘れてましたので付け加えました・・・。基本的に候補者は電話はかけないので。)

 

2-1.街頭演説

街頭演説とひとくくりにしましたが、やることは次の3つがメインだと思います。

駅周辺、商店街、ショッピングセンター付近がメインでしょう。地方選挙の場合だと、大きな交差点で車が止まりやすい所でやる場合もあります。

配る場所、配る時間帯でターゲット層が違ってくるので、気を付けてください。演説の内容も変えるべきでしょう。

ターゲット層としては、例えば、平日の朝・夕の駅周辺だとサラリーマンが多いですよね。夕方のスーパーの前に立てば、主婦が多いです。特に、スーパーは特売日や、ポイント3倍デーなどがあるので、そういった曜日に行くことがお勧めです。このあたりは事前に下調べをしておくべきことだと思います。

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こうした基本的なところを抑えたうえでポイント。

 

①平日の駅頭はなるべく朝・夕同じところで行う。

サラリーマンの朝は忙しいです。ビラを受け取る余裕もありません。少し気になっても時間がなければ素通りです。ですが、帰ってくるときは時間に余裕がありますし、朝はみんな同じ時間に出社しますが、帰りはバラバラなので、降りる人の密度も少なく、接触しやすいです。夕方家に帰るときに少し声をかけてくれる人もいるので、朝だけでなく、夕方も立った方が良いです。また、朝と夕方に2回立つことで、朝やってた人がまたやってるという印象を残すことができます。

平日の駅頭は、朝・夕2回で印象アップ!

 

②駅頭だけに頼らない!

衆院小選挙区だと8万票とかとらないといけないので、まわる駅はエリアすべてが対象になりますが、区議選などの地方選では、4000票ぐらいとれば当選できたりしますので、駅は絞って活動するべきでしょう。検索すれば、駅の利用者が分かりますので、自分が重点地区としたいエリアの駅を調べてまわる駅を定めていきます。

当然、そのエリアには、ポスターやポスティングを重点的にします。「あ、ポスターで見た人だ!」「このまえポストに入ってた人ね」といった印象を与えるようにします。選挙で勝つためのポイントは、ポスターだけしか見ていない、ポストに入ったビラだけしか見ていない、駅頭でしかみてないといった、1つの活動だけではなく、複数の活動で認知されることです。ポスターだけではすぐに忘れますが、ポスターと駅頭、ビラと駅頭といった組み合わせにより、印象の残り方が違います。

ポスター、ビラなどを組み合わせることにより、認知アップ!

 

③とにかくビラや名刺を配る

配り方は以前の記事で少し紹介しましたが、一人で駅頭をするときは、両手を絶対にふさがないことです。最近では、腰にベルトのようにスピーカーをつけ、ヘッドセットのマイクでしゃべれるようなものも売ってます。(ハンズフリー拡声器)これを使います。これで、しゃべりながらでもビラを配ることができます。

次に、ボランティアの方が配っているビラを通行人が受け取ってくれたとします。普通の候補者は受け取ってくれたなと認識してもそのまま放置が多いですが、それだけでは不十分です。速やかに走って行って、挨拶をします。「こんにちは。ビラ受け取っていただきありがとうございます。私、井上淳と申します。今度の区議会議員選挙に立候補する予定ですので、よろしくお願いします」と一言二言声をかけて、名刺を渡します。そして、握手をします。向こうが乗り気じゃなくても、手を包む形でも良いと思います。とにかく、以下に有権者の皆様と接触するかがポイントです。いわゆる単純接触の原理と呼ばれるものです。なかなかここまでする候補者はいないです。

この場合だと、通行人からしてみれば、「わざわざ走ってきてくれたの!」という驚きに加え、「丁寧に自己紹介をする」好感、「ビラを受け取ったうえでさらに名刺まで渡す」貪欲さ、そして「握手もしようとする」。とにかく印象に残ることをするわけですね。おそらく、通行人からしてみれば、何だこいつはと思うかもしれません。最初はもしかしたら嫌悪の方が勝っているかもしれません。しかし、受け取ったビラや名刺に真面目な政策が書いてあれば、その嫌悪は好感に変わります。嫌いになってくれる人というんは裏返せば支持してくれる人なわけですから、チャンスです。無関心が一番困ります。

また、無所属の場合だと、選挙期間中に入るとビラを渡せなくなるので、自分から名刺を配るしかありません。ボランティアの人が名刺を配ると違法になるので自分で配るしかありません。自分で名刺を配るのもかなりグレーですが、ビジネスの世界では初対面の人と名刺交換するのは常識なので、候補者本人が名刺を渡す分には、やっても良いと思います。警察に警告されたらやめましょう。

有権者の方には、ビラ、名刺、握手!

 

④商店街を訪問する際の留意点

次に、商店街を練り歩く際に気を付けることですが、単純に歩いて、通行人の方にビラを渡して、名刺配って、握手してでは不十分です。それらに加えて、店の人にきちんと挨拶をします。お店の人にもビラや名刺を渡しておきます。ただし、戸別訪問は禁止されているので、お店の外から渡してください。お肉屋さんや八百屋さんなどでひらけている店ならそれでいけます。ブティックなどはドアが閉まっている場合が多いので、少し開けて声をかけます。そしたら、店の人が来てくれたり、ちょっと中に入りなと言ってくれたりするので、そこは、社会人として、中に入ってと言われたら少しぐらいは入って対応するのが常識なので、戸別訪問にならないように、それ相応の対応します。まずは、商店街の皆さんに覚えてもらうこと、そして、自分を応援してくれるような商店街をつくることが大切です。商店街は組合があるので、お店の人同士話す機会も多いです。商店街の場合、他党がすでに入り込んでいる場合もありますが、中にはこだわりが無い人もいるので、今回は違う党に入れようかとなる場合もあります。

商店街は一店一店丁寧にご挨拶すること!

 

⑤始発、終電立つ

一般に、選挙期間中街頭演説ができるのは午前8時から午後8時まで。

なんですが、午前8時から活動を開始する人なんていないですよね。サラリーマンはもっと早くから駅にいます。その場合はマイクを使わない、いわゆる“ご挨拶”をするわけえですが、午前7時とかでは遅いですよ。朝は、やるなら、始発からです。5時代、6時代の駅に行ったことはありますでしょうか。あの時間帯は、朝にもかかわらず、ゆっくりとした時が流れています。通行人もそんなにいません。

ですが、あえて言います。だからこそチャンスなんです。他の候補者はそんな始発から駅に立ちません。駅の利用者から見れば、「私は早朝から会社に向かっている。この政治家もなんか自分と同じように早朝から頑張ってるぞ!」という妙な親近感がわくわけです。ある政治家は言いました。「通行人の数は圧倒的に7時代の方が多いのに、5時代、6時代でもはけるビラの数は変わらない」と。早朝の時間帯は、通行人の密度が小さいからこそ接触しやすいんです。人がいないところでやること、これが大切です。

終電間際も同じです。有権者から見れば、「遅くまで残業した。さて家に帰ろう。え、え、この人朝も立ってたのに、こんな時間まで立ってるよ!」と思いますよね。それだけ印象の残り方が違います。いかに印象に残すかがポイントです。

始発~終電駅に立つ!

 

2-2.ポスティング

2-1の②の駅頭だけに頼らないでも少し述べましたが、地方選の方は、重点エリアを絞ってビラをポスティングすれば良いと思います。その際、できるだけ回数は多い方が良いですので、準備期間が半年であれば、3回りぐらい、重点エリアの全戸ポスティングをした方が良いと思います。

 

2-3.ポスター

衆院選の政党に属する候補者は選挙期間中にも証紙をはったポスターを貼ることができます。しかし、その他地方選では無理です。多くの候補者は1~2年前から候補予定者の名前が載った単独のポスター(厳密には候補予定者ではなく、弁士として載せる)、選挙の半年前からは、単独のポスターだと事前活動とみなされて違法なので、政党に属す人であれば、代表と、その候補者の二人と、政党名が載ったポスター(いわゆる2連ポスター)に張り替えることになります。ただし、選挙期間中は、この2連ポスターも違法になるので剥がさないといけません。

ポスターの貼り替えは地味に面倒です。名前を売りたいのでぎりぎりまでポスターは貼りたいけれども、選挙期間中はダメなので、すぐに張り替えなければいけません。

しかし、ここにも少し裏ワザがあります。簡単なのは、政党のポスターに上から貼ること。候補者名が書かれていない政党のポスターであれば問題ありません。

ですが、やっぱり名前を売りたいですよね・・・。そういう時は、候補者の名前に近い人のポスターに張り替えちゃいます!同姓同名の人を探し出して、その人のポスターを貼るのでも良いかもしれません!

例えば次のポスター。上と下に同じ名前が書いてありますが、この人は立候補する人ではないので選挙中に出してても問題ありません。なんですが、この方と同じ苗字の人が立候補しているので、広告効果はあるでしょう(あまり見ない苗字だし)。

この発想・・・さすがです。

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選挙中にポスターが貼れないなら、似た名前、同姓同名の人を探し出して貼る! 

 

そして、最後にこれだけ言わせてください。

他の候補者と同じことは当然やる。他の候補者がやってないことをやって初めて差別化ができる。とにかく、立て!歩け!挨拶せよ!握手せよ!頭を下げよ!

政策を語っても心には響かない。熱き思いを語れ!

睡眠は受かってから取ればいい!

最近見てると、単にマイクでしゃべって終わってる候補者が多いです。そんなんじゃだめです。マイクなんて必要ない!地声でも良い!ビラ配って、名刺配って、握手して、とにかく有権者の皆様と触れ合うことです!

本当に精根尽き果てるまで活動しると、選挙の最終日になると、何回か行った商店街なんかはすごいですよ。勢いを感じますよ。「頑張って!」って応援してくれます。勝つ選挙はしり上がりに勢いがついていきます。

 

以上、簡単に、選挙で勝つためにやることを書かせていただきました。公職選挙法を十分に把握しているわけではないので、グレーな部分もあります。実行されるかたは、ご自身の責任の下行ってください。公職選挙法に触法しないよう、十分に気を付けて活動してください。

※選挙期間前の政治活動期間中に、「立候補します」んて間違えても言わないでくださいね。事前運動と捉えられてしまうので。「挑戦する予定です」とか曖昧な表現で!(この表現も厳密にはアウトだと思うけど)

 

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