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とある元SEの思考を探る

ひょんなことからとあるICT企業ではたらくことになったなんちゃって元SEがしたためるブログ。主に、政治・経済・社会問題・日常の出来事について発信していきます。お読みいただけたら、感動にむせび泣くほど嬉しいです。よろしくお願いします。

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あれから4年。日本は。

あれから、4年が経ちました。

私の会社でも14時46分に1分間の黙祷を捧げました。アナウンスがなりましたが、私は今朝、何もなくても黙祷はしっかりやろうと思って家を出ました。

2011年3月、私は大学3年生でした。工学部は3月上旬にも冬学期の試験がありますが、それも終わり、ベッドで昼寝をしているときでした。揺れも大きく、しかもかなり長かったので、これは遠い所でかなり大きな地震が起きたと思いました。すぐにテレビをつけ、twitterを見て、情報を得ました。

震源宮城県沖だと知りました。そして、しばらくすると、津波警報も出されました。テレビはどこも地震津波のニュースばかりです。

震源に近い宮城や福島や岩手も心配でしたが、一番気になったのは、青森県八戸市です。私の生まれは八戸市。母の実家があり、私の本籍も八戸にあります。八戸港津波で一面が覆い尽くされている動画が流されました。母の実家は山の方にあるので、津波の被害はないだろうと思いましたが、祖父が港に行っていないとも限りません。心配でした。

とりあえず母に電話しようにも電話がつながりませんでしたが、何度かして繋がり、最初の電話では、母は当時名古屋に居たそうなのですが、名古屋で地震があったものと思ったそうです。それぐらい大きな地震だったということだと言えます。八戸の祖父母や親戚の安否は母に任せ、自分は再びtwitterやテレビを眺めていました。

大学は4月の授業はなくなり、夏学期は5月開始になりました。急に1か月も休みができてしまったのです。

私はいてもたってもいられず、何かしなければいけない、このままではいけないと思いました。

しかし、結果的には何もしませんでした。できませんでした。

やっていたのは、入試に向けた勉強です。その年の8月には大学院の入学試験があります。大学院進学を決めていた私は、大学院入試の勉強をしました。今、被災地に行っても自分なんか邪魔になるだけだ(お金もないし)。学生の本分は勉強。そう言い聞かせて勉強に励んでいました。

 

また、原発事故も報道されていたので、私は、これからはこうした事態にならないようにしなければいけないと思いました。研究室はまだ決まっていませんでしたが、二酸化炭素から有機物を作り出す、人工光合成の研究をしている研究室に入りたいと思っていました(色々あって入れませんでしたが、結果的に良かったと思っています)。

 

電力会社、経済産業省の官僚には、私の先輩、すなわち東大卒業生がたくさんいます。その後の原発事故への対応を見て感じましたが、原発事故を引き起こしたのは紛れもなく東大卒業生です。当時東大生だった私も、よく分からない責任を感じていました。同時に、この事態を終息させる、そして、二度とこうした事態にならないためにエネルギーの在り方を抜本的に見直さなければいけないとも思いました。

私は当初、日本にとって原発は必要なものだと思っていました。私の先輩方が推進してきたから、何も考えることなしに原発は必要と思っていたのだと思います。東大の駒場キャンパスの前で反原発のビラを配っていた人(共産党系の人)に対しても、「女川原発は無事だったじゃないか。福島のように津波対策もされず、40年以上も稼働している古い原発は危険なのは確かだが、今の技術をもってすれば、安全な原発はつくれる」などと言ったのを覚えています。

しかし、しばらくしてその考えは変わりました。その過程について述べるために、少し脱線をさせてください。

 

私は、大学3年の頃から読書をするようになり、この閉塞した日本をどうにかしなければいけないと思い、経済系の本を読んでいました。

 辻野晃一郎「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」
 立石泰則「フェリカの真実 ソニーが技術開発に成功し、ビジネスで失敗した理由」
 妹尾堅一郎「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由」

といった、どちらかといえば、自分の専門に近い工学的な側面の本も読みましたが、もう少し視点を上げて、視野を広げて、マクロ的な見地からも考えてみようと思い、マクロ経済学に関する本も読みました。例えば、

 原田泰 「なぜ日本経済はうまくいかないのか」
 ベンジャミン・フルフォード「仕組まれた円高」
 岩田規久男「デフレと超円高」
 安達誠司「円高の正体」
 高橋 洋一「財務省が隠す650兆円の国民資産」

といった本です。(挙げればきりがありません。)ここではあえて似たような主義の方を並べましたが、著者の方を見れば、どのような内容なのか、わかる人は分かると思います。彼らの主張と反する書籍も読みましたが、やはり、説得力としては、彼らの主張(いわゆるリフレ)が正しいと思ったのです。それは今でも変わっていません。

こうした主張をしている政党はどこかなと思って調べました。自民党の山本議員などは、リフレ派で日銀法改正も主張しています。民主党の金子参議院議員宮崎岳志議員などもリフレ派です。しかし、どちらも、党としては違いました。いろいろ調べていくと、みんなの党というのがどうやらインフレターゲット政策やそれを盛り込んた日銀法の改正を主張している党だと分かりました。当時は衆議院議員5名、参議院議員も11名の小さな政党でしたが、みんなの党の政策はおおむね賛同できるし、正論が多いと感じました。ブレーンとして高橋洋一氏がいたという理由もあるかもしれません。高橋氏には賛否両論あると思いますが、理系出身ということもあって、やはりロジカルです。感じたことだけでは語りません。そこが他の経済評論家とは違うと思いました。

そのみんなの党脱原発を主張しているのです。当初は、やはりみんなの党ベンチャー政党ですから、国民の大多数が賛成する方に風見鶏的になびいているだけかと思いました。でもどうやら違う。経済的見地から原発反対なのだということなのです。

詳しくは述べませんが、一言で言うと、原発は経済的にメリットがないということなのです。つまり、発電コストが高い!

原発の発電コストが安いと思っていた私は本当かと思いました。いろいろ調べたり、考えたりしているうちになるほど確かに原発のコストは高い。

除染のコストといったことはもちろん、たとえば、今回のように事故が起きれば、被害者の方への補償をしなければいけません。その為には原発も保険に入っていたのですが、その額が少ない。とても被害者の方全てを保険だけで賄うことはできない。だからこそ多額の税金が使われているのです。原発の保険の問題点については、青山学院大学のホームページに掲載されています。ここのページにも書かれていますが、今回の事件が起きてから、国際的にも保険に入れなくなってしまいました。原発事故はそれだけ補償額が大きいということなのです。もし事故が起きたときのためにきちんと損害賠償できるだけの保険に入るのであれば、それは多額の保険料を支払わなければなりません。それを考慮すれば、原発の発電コストはかなり高くなってしまうのです。

そして、何よりも原発立地自治体には多額の交付金が国から支払われています。これはすなわち、政府が、原発は税金を投入しなければならないくらいコストが高い電源だということを認めているからにほかなりません。

それなのに、事故前に比べたら多少は高くなったものの、未だに原発のコストは8.9円~/kWhなどと低すぎます(資源エネルギー庁資料)。そもそも~ってなんだ。。こんな書き方されたら、実際に発電コストが100円/kWhだとしても~ってあるから間違っていませんということになります。まさに東大話法

そうした背景もあり、やっぱり原発は推進すべき電源ではないと私は確信しています。

 

そうした中、私ができることはなにかというのはやはりずっと考えていました。その一つの結論が、積極的な政治参加です。いつかは必ずくる選挙のために、みんなの党の所属議員を応援しようと思いました。最初は、江田憲司幹事長(当時)の事務所でボランティアを始めました。ボランティアといってもポスティングといって、家々にビラを配ることです。ただ、江田さんは何期も当選しているということもあり、スタッフも多いし、地盤がしっかりしています。次の選挙でもまず間違いなく当選するでしょう。まだまだ地盤がしっかりしておらず、もっともっと活動しなければいけない人は誰だろうと思って、行きついたのが、江田さんの公設秘書も務めていたという方でした。そこで、斉藤理恵さんが立候補する記事でも言及した音喜多都議(当時はまだ会社員でしたが)とも知り合い、音喜多さんの選挙も手伝うことになったのですが、自民や民主のように特定の団体に頼っている政治家ではできないことをどんどんやっていて、当選して良かったなと思います。前述した江田さんの公設秘書をしていたという方も、2012年の選挙では落選しましたが、2014年の選挙で見事当選し、衆議院議員となりました。

 

2011日3月11日の震災で日本は変わったでしょうか。今の政府を見る限り、少しは変わったとは言えますが、根本的なところは変わったとは思えません。原発事故も収束の見込みがたっていません。汚染水を太平洋に垂れ流しておきながら、総理大臣が平気で「under control」と言う国です。

こんな事故を起こしておきながら、政府は未だに過去の過ちを認めようとせず、原発を推進(あろうことか外国に売ろうとしている)しています。

少し変わったと言えば、デフレを放置していた日本銀行が、黒田総裁に変わり、デフレ脱却に向けて進んでいることです。黒田総裁、岩田副総裁、原田審議員を決めた安倍政権には評価をしますが、消費増税で水をさす安倍政権はどう考えても支持できません。

 

写真は、2011年のゴールデンウィーク八戸港の様子です。八戸の母の実家は3日間停電があったものの、大きな被害はありませんでした。親戚も皆無事でした。

しかし、まだまだ多くの方が避難生活を続けています。被害にあわれた方のご冥福をお祈りするとともに、30万人を超す避難生活を続ける方々が、一刻も早く震災前の様な普通の生活が送れることを切に願っています。

 

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